副腎皮質機能低下症の精査で当院の受診を検討されている方へ
おかげさまで、「副腎皮質機能低下症ではないか」と心配され、精査をご希望されて受診される患者様が増えています。
多くの方が、
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幼少期から続く、あるいは5年以上続いている倦怠感
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近医の内科で検査を受けたが「原因不明」と言われた
といった経緯をお持ちで、「症状が副腎皮質機能低下症に当てはまるのではないか」と感じて受診されています。
しかし、これまで(2026年3月時点で)当院で副腎皮質機能低下症の精査を行った患者様の中で、実際に副腎皮質機能低下症と診断された方はいらっしゃいません。
「きちんと専門的に調べてもらえる場所がなかったので、ここで検査ができて安心しました」とおっしゃる方もいらっしゃいます。一方で、「ようやく原因が見つかるのでは」と強く期待されていたため、診断に至らなかった結果を受けて、深く落胆される方もいらっしゃいます。
私たちは、そのお気持ちを大切に受け止めながら診療を行っています。
副腎皮質機能低下症はまれな疾患です
副腎皮質機能低下症はまれな疾患であり、長引く倦怠感の原因として実際に見つかることは非常に少ないのが現実です。
次のような症状がある場合は可能性がやや高まります:
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食欲不振や嘔吐が続き、体重が減少している
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低ナトリウム血症を指摘されている
しかし、これらがあっても、必ずしも副腎皮質機能低下症とは限りません。
長引く倦怠感の原因として多いもの
一般内科で「明らかな身体疾患が見つからない」とされた長期の倦怠感の背景には、
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身体表現性障害
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うつ病
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適応障害
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概日リズム障害
- 起立性調節障害
など、心療内科・精神科領域の疾患が関与していることが少なくありません。
ただし、心療内科では身体疾患の精査が十分にできないこともあり、一般内科では副腎皮質機能低下症の専門的な評価が難しいこともあります。そのため、「副腎の病気かもしれない」という不安が残り続けてしまうことがあります。
当院での精査の意義
副腎皮質機能低下症がご心配な場合、当院で専門的に評価を行うことには一定の意義があります。
そして、検査の結果、副腎皮質機能低下症が否定された場合でも、それは「原因がない」という意味ではありません。
身体疾患が除外されたことは、次のステップとして心療内科・精神科の受診を前向きに検討するための大切な過程として考えて頂ければと思います。
